君がいない季節を超えて第3話
第3話は約1,152文字で、このサイトに収録された3章の冒頭章のうち最後の章です。第4話は公式アプリで続きます。
昼夜を問わず忙しさに追われ、何日も休む暇がなかった私。ついには朦朧とした状態になり、主任から強制的に休暇を取らされることになった。
「しっかり休んで体調を整えてから来なさい」との命令。失恋の痛みを仕事で紛らわせるという計画は、あっさりと潰えてしまった。
ベッドに横たわり、ぼんやりと天井を見つめる。そんなとき、スマホが振動して通知が届いた。画面に映る送り主の名前を見て、一瞬、自分が幻覚を見ているのかと思った。
送り主は……悠真。
両手で目を何度もこすり、再び画面を見ても、確かに「悠真」と書かれている。驚きで体を起こし、急いでメッセージを確認すると、そこには一枚の集合写真が添付されていた。
それは彼の卒業写真だった。
ブロックされてから再び連絡が来るまで、半月以上が経っていた。
「怒りが収まったのかな?」と思いながら、私は少し期待してメッセージを開いた。きっとこれがきっかけで、また彼と話せるようになるのではないかと。
ところが、続けて送られてきたメッセージには、こう書かれていた。
「ねえ、お姉ちゃん。この中でどの子が一番可愛いと思う?」
私は写真を拡大し、彼の立ち位置を探す。中央に立ち、少し口元を上げた微笑みを浮かべる悠真。しばらく彼を見つめた後、ふと思い出した彼の質問に目を向けた。
悠真が男子の中で目立つのと同じように、女子の中で一際目を引く子がいた。その子は女子列の中央に立っている。私はその子の顔をマークして、悠真に送り返した。
返事はすぐに来た。
「ハハハ、同じこと考えてたな!」
『同じこと』、それは心の通じ合いでもなく、私の目が良いという称賛でもない。
私はその言葉に含まれる意味を敏感に捉えた。
「新しいターゲットってこと?」
「お姉ちゃんはどう思う?僕、彼女を狙ってもいいかな。それとも、狙ってほしくない?」
「ダメだし、そんなの望んでない」と答えたい気持ちをぐっと飲み込む。
少しの間ためらった末、こう返した。
「もし彼女が悠真にとってぴったりだと思うなら、そして彼女を手に入れられるなら……私も嬉しいよ」
「それなら、お姉ちゃんの望み通りにしてあげるさ」
その後、私たちは意地を張るかのように連絡を絶った。
さらに後日、彼のSNSでカップル写真が投稿されたのを目にした。
悠真はターゲットを見つけてから落とすまでが早い。
彼はイケメンだし、アプローチの際には犬のように従順で、甘え上手。相手を夢中にさせるのが得意なのだ。
その投稿に私はこっそり「いいね」を押して、そっとアプリを閉じた。
正直、その女の子が羨ましかった。
私にはもうない「若さ」と「輝き」を彼女は持っている。卒業写真で見せた無邪気な笑顔を見ていると、心が少し萎んでいくような気がした。
私は認めざるを得なかった。彼女のその明るさの前では、自分が無力に感じる、と。