3時間で会える?親友を選んだ元彼に報いを第3話
第3話は約1,625文字で、このサイトに収録された3章の冒頭章のうち最後の章です。第4話は公式アプリで続きます。
翌日の午前、学生会の面接があり、その場で合格が決まった。
寮に戻る途中、突然宅配業者から電話がかかってきた。身に覚えのない荷物だった。
箱を開けると、綺麗に包装されたプレゼントの箱が入っており、中には2本のリップが入っていた。私の好きな色だった。
航からビデオ通話がかかってきた。私は少し躊躇したが、結局出ることにした。
「お前にやるよ」
胸がドキリとした。もしかして反省して、謝るつもりなのだろうか。
それとも数日後の私の誕生日を思い出して、前もって用意してくれたプレゼントだろうか?
その瞬間、私はまた期待してしまった。
私は機嫌を取るような言葉を言おうとしたが、航は眉間を揉み、うんざりしたように言った。
「もういいだろ。
小さい方がお前のだ。
寧々ちゃんがサークルの企画係に受かったから、もう片方は、直接会って祝いの品として渡してくれ」
私は呆れて鼻で笑ってしまった。
航と付き合って3年、記念日だろうがイベントだろうが、彼からプレゼントなんて一度ももらったことがない。
私も時々、他の女の子たちが恋人からネックレスやペアのブレスレットをもらっているのを見て、羨ましく思った。
当時はお互い生徒で、品物自体は大したものではなかったが、その気持ちが嬉しかったのだ。
泣いて抗議したこともあった。けれど航は、ただ見下すように言うだけだった。
「俺は女のご機嫌取りはしない主義だ」
それなのに、彼は寧々の好みを完璧に把握し、こっそりサプライズを用意していた。
3人で出かけた時も、私の彼氏という立場を利用して、当たり前のように寧々の分まで奢っていた。
一番笑えるのは、本物の彼女である私が初めてもらったプレゼントが、寧々の余り物のオマケだったことだ。
私は冷ややかに笑い、皮肉を込めて言った。
「これって施しのつもり?
彼女の余り物のオマケを、ついでに私に押し付けるわけ?私、そんなに安くないんだけど!」
航は眉をひそめ、説教するような口調で言った。
「佳乃、お前またそんなにつまらないことで嫉妬してるのか?
寧々ちゃんはお前のこと本気で友達だと思ってるんだぞ。企画係に決まったんだから、友達として筋を通してお祝いを用意するのが当たり前だろ。
人としての常識を教えてやってるんだ。変な意地を張るなよ」
私は冷ややかに言い放った。
「あなたが毎日私の友達とベタベタしていい加減な真似をしてるのは、どういう常識のつもり?
あ、間違えた。今は元彼だったわね!」
航の顔が完全に青ざめたところで、私はすかさず電話を切り、彼をブロックした。
大学が始まって1週間。私は学生会の広報部に入り、会の公式SNSの運用を任された。
毎日の授業が終わると、文章の書き方、画像編集、動画編集のやり方を学び、忙しくも充実した日々を送っていた。
航は私が彼をブロックしたことに気づいていないようで、相変わらずグループチャットで寧々と楽しそうにやり取りしていた。
まあどうでもいい。距離感のバグった彼氏も親友も、関係を断ち切ればいいだけの話だ。
土曜日の昼、航と寧々が私の大学の正門前まで来ていると、グループチャットで知らされた。
もう会いたくなかったが、ちょうどいい機会だから面と向かってはっきりさせようと思った。
私が駆けつけた時、航は少し体をかがめて寧々の髪を直してやるところで、二人は今にもキスしそうなほど顔を近づけていた。
私の口元に冷笑が浮かんだ。
画面越しだけじゃ足りなくて、わざわざZ市まで飛んできて、私の目の前でラブラブアピールをするわけ?
寧々が一番先に異変に気づき、航をパッと押しのけて私に声をかけた。
「佳乃ちゃん!私、鏡持ってなくて、ちょっとあなたの彼氏を借りちゃった!
私たち3人ですっかり仲良しなんだから、怒ったりしないよね?」
私は笑みを作り、「別に。二人で好きなだけどうぞ」と言った。
航が突然顔を上げて私をじっと見つめ、視線を下に落として、最後に何も持っていない私の両手で止まった。
「プレゼントは?」
私は冷淡に言った。「捨てたわ」